ドコモがeximoの後継として発表した新料金プラン「ドコモ MAX」
- eximoとirumoは2025/6/4で新規受付を終了
- ドコモ MAXは2025/6/5 スタート
これまでのeximoとは異なり、DAZNのセット提供や国際ローミング特典が加わる一方で、基本料金は値上がりし、セット割の条件も複雑化しました。
- DAZN for docomoが含まれている
- 国際ローミング30GBが含まれている
- 新たに「ドコモでんき割」と「長期割」が追加
- dカード割はカード種別で割引額が異なる
- eximoから値上げ
多くの利用者は付加価値より、価格を重視しているんだけど…
DAZNや海外旅行好きにとっては使い方でeximoよりもお得に利用できます。
ドコモMAXの特徴
ドコモMAXの特徴は、付帯サービスの追加によって基本料金が上がり、セット割の項目が追加されました。
- DAZN for docomoが標準オプション
- 国際ローミング30GBが込み
- セット割項目が追加
- 基本料金が値上がり
eximoから月額1,133円の値上がりで、DAZNと国際ローミングが追加された点は一見改良のように見えます。
しかし、DAZNを利用しない人にとっては、「DAZNはいらないから、その分値下げしてほしい」と感じるかもしれません。
eximoの違いとドコモ MAXのプランの特徴について本音で解説します。
国際ローミング30GB無料
ドコモMAXの特徴は海外ローミングが30GB/月含まれている点です。
ahamoでは国内利用分と海外ローミング利用分を合算して30GB以内という制限がありますが、ドコモMAXでは海外ローミング専用に30GBが別枠で用意されており、丸々利用できます。
海外旅行を頻繁に利用する人にとっては、ドコモMAXの値上がりも価値のあるものと感じられるでしょう。
海外旅行を頻繁に利用する人は10回分のプライオリティ・パス と海外旅行傷害保険がついているdカードPLATINUMとの組み合わせがお得です。
- 国内主要空港のラウンジ無料
- プライオリティ・パス 10回分
- 海外旅行傷害保険
- dカードお支払い割:-550円
- ドコモMAXポイ活 ポイント還元率10%
dカード各種の特徴はdカード徹底比較 年会費を超えるメリットを得る使い方とカード選びのポイントで紹介しています。
DAZN for docomo込み
月額4,200円のDAZN for docomoがドコモMAXでは無料で利用できます。
eximoでDAZN for docomoを利用すると9,128円と通話を含めると10,000円超えてしまいます。
ドコモMAXならば最大割引適用で5,149円とDAZNを利用してきた人にとって大幅に節約できます。
ドコモMAX | eximo | |
---|---|---|
基本料金(最大割引適用) | 5,698円 | 4,928円 |
DAZN for docomo | – | 4,200円 |
爆アゲセレクション | 764pt | |
実質 | 5,698円 | 8,364円 |
ただし、各種セット割の適用状況によっては、かえって割高になる場合もあるため、セット割を含めたシミュレーションが必要です。
特に、プロ野球好きの方はオフシーズン中にDAZNを利用しないケースも想定して、年間を通じたシミュレーションを行うことが重要です。
1年を通してDAZNを利用する人であれば、セット割が最大限適用されなくてもドコモMAXをお得に利用できます。
Amazonプライムの特典
ドコモMAXに申し込むと、月額600円のAmazonプライムが最大6か月間無料になります。
7か月目以降も毎月120ポイントのdポイントが付与されるため、実質480円でAmazonプライムを利用できる計算です。
Prime会員 | 600円 |
---|---|
6ヶ月間 | 無料 |
7ヶ月目以降 | 120ポイント付与 |
dポイントはAmazonでも利用できるため、Prime会員の方はAmazonで直接登録するよりもドコモ経由の方がお得です。
dカードお支払い割がカード種別で割引が異なる
eximoでは、dカードの種別に関係なく「dカードお支払い割」は一律187円割引でした。
一方、ドコモMAXでは、dカードの種別によって割引額が異なります。
dカードお支払い割 | 年会費 | |
---|---|---|
dカード PLATINUM | -550円 | 29,700円 |
dカード GOLD | 11,000円 | |
dカード GOLD U | 3,300円 ※条件クリアで年会費無料 | |
dカート | -220円 | 無料 |
そのため、eximoでdカード(スタンダード)を利用して支払っていた場合、ドコモMAXに乗り換えると最大割引が適用されないため注意が必要です。
フルサポートに対応
ドコモ MAXはdocomoのスタンダードプランとしてキャリアメールやフルサポートに対応しています。
ドコモ MAX | ドコモ mini | ahamo |
---|---|---|
店舗サポート | 店舗サポート | 店舗サポート |
電話サポート | 電話サポート | 電話サポート |
オンラインサポート | オンラインサポート | オンラインサポート |
docomoのプランでサポート必要とする方はドコモ MAXを選択してください。
ドコモ MAX 料金体系
ドコモ MAXの料金体系は1GB/3GB/無制限と利用したデータ量に応じて料金が切り替わる従量制です。
ドコモMAXの料金体系
ドコモMAXでは、前のプランであるeximoより値上がりし、適用できるセット割の項目も増えています。
eximoで最大割引を受けていた方でも、ドコモMAXへ乗り換えると月額料金がさらに高くなる可能性があります。
ドコモ MAX | eximo | ||
---|---|---|---|
基本料金 | 1GB | 5,698円/2,398円 | 4,565円/2,178円 |
3GB | 6,798円/3,498円 | 5,665円/3,278円 | |
無制限 | 8,448円/5,149円 | 7,315円4,928円 | |
みんなドコモ割 | 2回線 | -550円 | -550円 |
3回線 | -1,210円 | -1,100円 | |
長期利用額 | 10年以上 | -110円 | – |
20年以上 | -220円 | – | |
dカードお支払い割 | dカード PLATINUM dカード GOLD dカード GOLD U | -550円 | -187円 |
dカード | -220円 | ||
ドコモ光 セット割/ home 5G セット割 | -1,210円 | -1,100円 | |
ドコモでんきセット割 | -110円 | – | |
最大割引額 | -3,300円 | -2,387円 |
ドコモ MAX セット割
ドコモ miniのセット割について解説します。
- dカードお支払い割
- ドコモ光セット割
- ドコモでんき割
- みんなドコモ割
- 長期利用割
dカードお支払割
dカードお支払いはdカードとdカード GOLD U以上のクレジットカードでドコモの利用料金を支払うことで、最大550円/回線の割引が適用されます。
年会費 | dカードお支払い割 | |
---|---|---|
dカード PLATINUM | 29,700円(税込) | -550円 |
dカード GOLD | 11,000円(税込) | |
dカード GOLD U | 3,300円(税込) ※ | |
dカード | 無料 | -220円 |
- (※)dカード GOLO Uについて
- dカード GOLD Uは、22歳以下の方が加入でき、最大29歳まで利用できるクレジットカードです。
年間30万円以上の利用で、通常3,300円の年会費が無料になります。
550円のdカードお支払い割を適用させるには、年会費が発生するdカードを契約する必要があります。
dカード GOLDやdカード PLATINUMは、使い方次第で年会費以上のメリットを得られるクレジットカードです。
他社からドコモ MAXに申し込む際は、dカードの契約もあわせて検討する価値があります。
ドコモ光セット割
ドコモ光、またはドコモのホームルーター「home 5G」に加入すると、1回線あたり1,210円のドコモ光セット割が適用されます。
ドコモ光セット割 home 5Gセット割 | -1,210円 |
---|
ドコモ miniにおいては、セット割の中でもドコモ光セット割が占める割合が大きくなっています。
たとえdカードお支払い割やドコモでんき割が適用された場合でも、ドコモ光セット割が適用されなければ十分な割引は受けられません。
「ドコモ光セット割」を適用できない方は、ahamoや楽天モバイルなど、セット割のない通信プランを検討するのがおすすめです。
長期利用割
ドコモ MAXは長期利用割が対象になりました。
10年以上 | -110円 |
---|---|
20年以上 | -220円 |
従来のドコモのセット割は、ドコモのサービスを利用することで誰でも加入でき、最大限の割引を受けられました。
しかし、ドコモMAXでは、現時点ではドコモを10年以上契約している利用者のみが対象となっています。
新規顧客を優遇する傾向が強い携帯業界において、長期利用割はドコモを長年契約してきたユーザーに対する特別な特典と言えます。
ドコモでんきセット割
ドコモでんきは、ドコモが提供する電力サービスで、東京電力と同等の価格帯でdポイントを活用してお得に電気を利用できる点が特徴です。
- ドコモでんき Basic
- ドコモでんき Green
Basicプランは一般的に提供される電気を使用して、電気料金は供給元の価格とほぼ変わりません。
一方、Greenは再生エネルギーを使用しており、Basicよりも割高になっています。
ドコモでんきはオール家電や集合住宅では加入できないケースがあります。
dカード GOLD以上のdカードでドコモ電気料金を支払いで2%のdポイントが還元されます。
東京電力や関西電力などと電気代が変わらないのであれば、ドコモでんきに乗り換えて、携帯料金を抑えつつポイントを獲得するのも一つの選択肢です。
携帯料金の割引やポイント獲得を目的とした無理な乗り換えは本末転倒になりかねません。自分に合った範囲で、無理のない検討を心がけましょう。
\dカード GOLD支払いで2%ポイント還元 /
eximoからドコモMAXに乗り換えるシミレーション
ドコモMAXではセット割の項目が増えました。
eximoのセット割をドコモMAXで適用させた場合、シミュレーション結果は5,808円となり、最大割引適用時の料金よりも月額880円高くなってしまいます。
eximo | ドコモMAX | |
---|---|---|
基本料金(無制限) | 7,315円 | 8,448円 |
ドコモ光セット割 | -1,100円 | -1,210円 |
dカードお支払い割(dカード) | -187円 | -220円 |
みんなドコモ割(3回線) | -1,100円 | -1,210円 |
合計 | 4,928円 | 5,808円 |
最大割引適用させるためには…
- dカードをdカード GOLD以上にする
- 20年以上の長期割
- ドコモでんきを契約する
長期割は誰でも適用できる割引ではないため、最安を重視する場合は他のプランも検討することをおすすめします。
ドコモMAXが向かない人
ドコモMAXはeximoにDAZNや海外ローミングなどのオプションをつけたドコモのスタンダードプランです。
DAZNや海外ローミングを利用しない人にとっては割高な通信プランです。
DAZNを利用しない人
DAZNを利用する人にとっては、ドコモMAXは非常に魅力的なプランです。
しかし、DAZNをまったく利用しない人にとっては、不要なDAZNが付いたことで、他社の無制限プランより高い月額料金を支払うことになり、実質的な値上げとなってしまいます。
また、DAZNを利用するけどデータ無制限も必要ない人は「ahamo + DMM DAZN」の組み合わせることで6,450円で利用できます。
海外旅行しない人
海外旅行をしない人にとっては、「30GBのデータローミング」が不要なオプションとなり、その分高い利用料金を支払うデメリットになります。
ドコモMAXの国際ローミングは「オマケ」として周知されていますが、実際には基本料金に組み込まれているため、利用しない人にとっては使わないオプションに対して支払いを続けることになります。
現在、eximoやドコモの無制限プランの方は、ドコモ MAXへプラン変更せず継続して利用することをお勧めします。
他社からドコモMAXへの乗り換えを検討している方は、セット割を含めたうえで、他社の「無制限プラン」と比較することをおすすめします。
無制限プランが不要な人
ドコモのスタンダードプランは「ドコモMAX」になります。
ahamoやドコモ miniはキャリアメールやサポートが省略されているため、サポートが必要な人の選択肢はドコモ MAXのみです。
しかし、年に一度利用するかも分からないサポートに対して、高額な月額料金を払い続けるのは非常にコスパが悪いと言えます。
サポートが必要な方は有料サポートが用意されている「ドコモ mini」や「ahamo」。
他社サービスなら「UQ mobile」や「Y!mobile」ならセット割なしでも2,365円/4GBで利用できます。
ドコモのプランから、ahamoに乗り換えた場合でも、ドコモの利用期間は継続されます。
自宅にWi-Fiがない人やテザリングを頻繁に利用する人には、ドコモMAXのような無制限プランがぴったりです。
ドコモの思惑 セット割で囲い込み
セット割条件を強化して複数サービス契約を促進
ドコモは、新料金プラン「ドコモMAX」や「ドコモmini」の導入にあわせ、セット割の適用条件を大幅に拡大・強化しています。
これは単なる料金施策ではなく、ユーザーを自社の通信・ライフスタイルサービスに囲い込む戦略の一環と見られます。
従来の「eximo」や「irumo」では、比較的ハードルの低い条件でセット割が適用できたものの、ドコモMAXやドコモminiでは、「ドコモでんき割」「長期割」「dカードお支払い割のカード種別」など、セット割の内容が複雑化しています。
データ通信と通話さえできれば十分という人にとっては、オーバースペックなプランに感じられるかもしれません。
dカードお支払い割のカード種別について
eximoまでは、dカードの種別に関係なく「dカードお支払い割」は一律187円の割引でした。
しかし、ドコモMAXからはカード種別によって割引額が異なるため、ユーザーにとっては負担増となります。
dカードお支払い割 | 年会費 | |
---|---|---|
dカード PLATINUM | -550円 | 29,700円 |
dカード GOLD | 11,000円 | |
dカード GOLD U | 3,300円 ※条件クリアで年会費無料 | |
dカート | -220円 | 無料 |
dカード GOLDやdカード PLATINUMの付帯サービスは使い方によって、年会費以上の価値があります。
しかし、-550円/月(-6,600円/年)の「dカードお支払い割」のために年会費11,000円のdカード GOLDに加入するのは本末転倒です。
有料のdカードを持てない人は、ahamoや他のプランを検討した方が、トータルでお得になる可能性があります。
DAZN for docomoをセットにする必要性
ドコモMAXの最大の特徴のひとつが、スポーツ動画配信サービス「DAZN for docomo」が標準で付帯する点です。
月額4,200円相当のDAZNが追加料金なしで利用できるため、プロ野球、サッカー、F1などのスポーツを年間を通して視聴する人にとっては大きなメリットとなります。
しかし、DAZNを利用しないユーザーにとっては、この付帯サービスは不要なコスト要素になります。
つまり、ドコモMAXの料金にはDAZNの利用料が事実上含まれており、スポーツ観戦に関心がない人にとっては割高なプランとなりかねません。
利用スタイルに応じて、「DAZNが本当に必要か」を見極めたうえで、プラン選択を行うことが重要です。
長期割 20年でも-220円
ドコモMAXとドコモminiから、新たに「長期割」が設けられました。
10年以上 | -110円/月 |
---|---|
20年以上 | -220円/月 |
20年以上ドコモを利用していても、割引額は月額220円(年間2,640円)にとどまります。
長年ドコモを使い続けてきたユーザーにとっては、「たったこれだけ?」と感じてしまう内容と言えるでしょう。
他社からドコモへの乗り換えで2万円相当のdポイントがもらえることを考えると、長年契約してきたドコモユーザーにとっては納得できないと感じるでしょう。
囲い込みによるメリットとリスク
セット割の適用によって確かに月額料金は下がりますが、裏を返せば「特定サービスの継続利用」が必須になる点には注意が必要です。
- 光回線を選択できない
- 不要なサービスを利用する
- 家族もセット割に縛られる
特にドコモ光は他社の光回線よりも割高なため、通信費全体が高くなる可能性も考えられます。
無制限プランが不要であれば、セット割や契約期間の縛りがないahamoやLINEMOなどのプランを検討するのがおすすめです。
【まとめ】ドコモ MAX 他のプランと比較検討
ドコモMAXについては、「セット割」と「付帯オプション」の仕組みが非常に複雑です。
携帯料金プランにおけるセット割は、通信会社によるユーザー囲い込み施策のひとつであり、「簡単に解約させない」ための仕組みとも言えます。
また、付帯オプションについても、一見お得に見せていますが、オプションが不要な人にとってはかえってデメリットに感じられる場合もあります。
良い面としては、DAZNを利用する人にとってデータ量を気にせず視聴できる点や、キャリア唯一の海外ローミングが含まれている点が大きなメリットです。
ドコモMAX こんな人に
現行のeximoの新規受付は2025年6月4日までです。
ドコモの無制限プランを利用したい方は、受付終了前にeximoへの申し込みを検討することをおすすめします。
なお、ドコモMAXのサービス開始後も、すでにeximoを契約している場合は、ドコモMAXへのプラン変更が可能です。
セット割や付帯サービスに惑わされるのではなく、本当に必要なサービスを整理し、ご自身に合った通信プランを選ぶことが大切です。